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Sunday, April 26, 2020

漁師スタイルなら、鳥を近くで撮影できる? 鳥は服装で「危険度」を見分けてるっぽい - ギズモード・ジャパン

その目が怖い?

できるだけ近づいて、鳥の写真を撮りたい。至近距離でエサをやりながら、可愛い鳥たちと仲良くなりたい。だれだって抱いたことがある願いですよね? でも、いくら自分がそう願っても、肝心の鳥は警戒して、なかなか近づいてこなかったり、早々と飛び立って遠ざかっていったりしてしまうものです。

ところが、このほど中国の海南省海口市にある海南師範大学の研究者チームが、水鳥の観察力についての研究論文を、科学ジャーナルのGlobal Ecology and Conservationに発表。中国南西部の広西チワン族自治区で漁をしている人たちに、親しげに近づく水鳥たちのことを調査してみました。もしや漁師の格好さえしていれば、もっと鳥たちに近づけるのでは…?

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Photo: Feng and Liang

こちらは同じ研究者が、調査時に着替えてみた服装の違いを示す写真です。麦笠帽子長靴スタイルという、地元の漁師になりきってみたときと、あまり周辺では見かけない、カジュアルルックス観光客として地元を訪れてみたスタイルで、水鳥たちが、どのような反応をするのか、比べてみることにしましたよ。

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Photo: Ron Knight

今回、調査対象となったのは、カモメやシラサギを含む、8種類の鳥たちです。2つのスタイルで、遠くからゆっくりと近づいていき、どのくらいの距離で警戒して飛び立っていってしまうかの調査を、900回以上にわたって繰り返しました。すると、どの鳥たちも、カジュアルな服装で近づくと、漁師の服装より格段に早く逃げ去っていくことが判明。なかには、3倍以上の距離の差をつけて、見慣れぬ服装に激しい警戒感を示す鳥たちもいたそうです。

長年、魚を捕るために水辺を歩き回っている漁師たちは、鳥を捕まえようとしたりはしないので、すっかりそのことを地元の水鳥たちは服装から覚えてしまったのではないかと、今回の研究者チームは考えていますよ。もし、危険が少ないのに、毎回遠くから漁師たちの姿を認めては飛び立っていたら、鳥たちは自分が水中の魚などのエサを狙うための時間やエネルギーが奪われてしまいます。不必要に自分たちにとって安全と考えられる人間の姿を警戒しすぎないのは、鳥たちにとっての生きる知恵だとも分析されていますね。

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Photo: S.Gopinath Babu

一方、この研究論文を分析した、ワシントン大学シアトル校で野生動物の研究を進めるJohn Marzluff氏は、カラスやカケスなど、賢いとされる鳥たちだけでなく、それほど注目されてこなかった水鳥たちでも、こうしたスキルを持ち合わせていることが、調査によって判明した意義は大きいとコメント。まだ検証されてはいないものの、銃を構えている人とほうきを振りかざしている人では、身に迫る危険のレベルが違うと判断できる鳥たちもいると考える説などもあって、さらなる今後の研究への期待を示しました。

なお、オーストラリアのニューキャッスル大学で生態学の研究を進めるAndrea Griffin氏は、服装による違いもさることながら、漁師の麦笠帽子が、目を隠してしまうことを指摘。鳥たちと視線を合わせないことから、鳥が警戒心を弱めるのではないかとの持論を展開しました。調査時のカジュアルな服装をしていると、遠くからでも鳥と目が合います。その瞬間に、鳥たちは危険を感じて飛び去ってしまう可能性が高いと考えられるようで、単に服装だけが関係しているのではないと分析していますね。鳥とは目を合わせずに近寄ったほうが、警戒心を持たずにいてくれるということなのかな?

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April 26, 2020 at 04:00PM
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