フィギュアスケート男子で14年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生結弦(26=ANA)が23日、フジテレビ系「Live News α」の独占インタビューに応じ、25日開幕の全日本選手権(長野・ビッグハット)でショートプログラム(SP)、フリーとも新曲で臨むことを明かした。2季ぶりにシーズン初戦でのプログラム変更で、心機一転5年ぶりの日本一を狙う。
羽生がいよいよ勝負のリンクに立つ。今季はコロナ下での安全面や移動リスクなどを考慮してGPシリーズを欠場。今季の初戦に向けて、静かに準備を進めていた。
コロナ下で出場を決断。番組のインタビューで「率直にいえば、出たい気持ちよりリスクの方が自分の中では大きい。まずは自分が感染拡大のきっかけにならないように、自分もかからないように」とし「こういう決断をしたからこそ責任を持ってしっかり良い演技をするべきだと思っている」と決意を口にした。
SP、フリーとも新曲で臨む。SPはソチの「パリの散歩道」、平昌の「バラード第1番」や「秋によせて」などを担当したジェフリー・バトル氏が引き続き振り付けを行い、フリーはシェイリーン・ボーンさんの振り付けとみられる。リモートで振り付けを行ったという曲名こそ明かさなかったが、「見ていただいての楽しみにしたい」と羽生。「誰かの心に何かの感情や、何かの気持ちがともるきっかけになればいい」とも語った。
人類初成功を目指す4回転半ジャンプについては「跳べるイメージも具体的に膨らんできて、それに体を乗せられるか」と語るが、「今回はやらない」と強調。大技挑戦の気持ちを抑えながら、まずは音楽とスケートの融合を目指す。「大人になったんですかね。割り切りをできるようになった。自分がやるべき演技はフリーとショートである程度出せる」と自信を見せた。
24日には公式練習で氷の感触を確かめ、25日に新SPを演じる。昨年の全日本は直前のGPファイナルでの死闘もあり、準優勝だった。5年ぶりの日本の頂へ、期する思いがある。静かに磨き上げたプログラムで、羽生が師走の銀盤を熱くする。
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