2020年04月30日12時54分
【ナートAFP=時事】観光客の姿はなく、ボートは停泊したままで、工場も稼働していない──新型コロナウイルス対策で封鎖措置が敷かれたアルバニアの静寂に満ちたラグーン(潟)で、フラミンゴとハイイロペリカンの群れの姿が見られた。(写真はアルバニアのナルタ・ラグーンの上空を飛ぶフラミンゴ)
ピンク色の羽を羽ばたかせながら数千ものフラミンゴの群れがアドリア海沿岸のナルタ・ラグーンに飛来し、水しぶきをあげている。同地は渡り鳥にとって重要な渡来地だ。
公園当局によると、フラミンゴの飛来数は1月以降、3分の1近く増加しており、約3000羽に上る。
保護区の職員はAFPに対し、封鎖下で人々が家にとどまったことで「野生生物は絶対的な権利を取り戻し、自然の中で自由を謳歌(おうか)している」と語った。近年、とどまるところを知らない都市化と観光業、そして産業活動の増大により、保護区の生態系は脅かされているが、3月9日からの封鎖措置は野生生物にとって歓迎すべき期間となった。
ナルタ・ラグーンから北に100キロ程先のディビアカ・カラバスタ国立公園では、職員らが、今の静けさによってハイイロペリカンの個体数が増加するのではないかと期待を寄せている。同公園はアルバニア最大のラグーンを誇る。
ハイイロペリカンは国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト」で近危急種に分類されているが、ラグーンの中央部にある小さな島では約85のつがいが巣作りをしている。公園によると、ペリカンの個体数は近年増加し、今年は過去30年で最多だという。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕
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April 30, 2020 at 10:54AM
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