札幌市内で大きな鳥を発見
視聴者から投稿された、こちらの映像。札幌市内を流れる川べりにたたずむ大きな鳥の姿。しかも2羽います。隣のカラスと比べても、その大きさがわかります。
巨大な鳥の正体は「ワシ」
巨体な鳥が目撃されたのは、札幌市北区の住宅街近くにある茨戸川。この大きさからすると、どうやらワシのようです。近くに住む人に聞いてみると…。
3年前から住み着いている?
近隣住民は次のように証言します。
住民は:「毎日じゃないけど(ワシを)見かけますよ」「3年前からここに来て、居ついている」「なんでこの辺にいるのか…(ワシに)聞いてみないとわからないね」
鋭いくちばし…その姿はまさにワシ
現場を訪ねた取材班。しばらくすると,その鳥がついに目の前に姿を現しました。
鋭いくちばしと、太くたくましいかぎづめ。その姿はまさしくワシです。
天然記念物が市街地の川に?
この映像を旭山動物園の元園長で、現在は円山動物園アドバイザーの小菅正夫氏に見てもらうと・・・
小菅正夫氏:「間違いなくオジロワシだね。オジロワシは国の天然記念物なんですよ」
なんと天然記念物が市街地の川の周辺に住み着いているというのです。
小菅氏も驚く市街地に住み着くワシ
小菅正夫氏:「珍しいですよね。やっぱり、こんなところにいるのは。普通オジロワシやオオワシを探すならば、もっと自然度の高いところに行かないといけない」
小菅氏によると、オジロワシは北海道に全部で1000羽もいないという。
日本で見ることができるのは3つのワシ
日本で主に見ることができるのは、オジロワシ、オオワシ、イヌワシ。
オジロワシは、その名の通り尾が白いのが特徴で、翼を広げると2メートル以上にもなるとても大きな鳥です。同じく尾が白いオオワシに比べて、体の色は茶色がかっています。
大陸から越冬で飛来…中には日本に住み着く個体も
主にヨーロッパ、西アジア、東アジアに分布し、日本には越冬のため飛来してきますが、今回見つけたオジロワシのように一年を通して日本に生息している個体もいます。
北海道にはわずか150ペアのみ
現在、北海道で確認されているオジロワシの数は150ペアほど。とても希少な動物なのです。
それにしても、この巨大なオジロワシ。市街地に住み着くともなれば、ペットなどの小動物をさらったり、人を襲ったりする危険はないのでしょうか。小菅氏に聞いてみると…。
オジロワシの主食はサカナ
小菅正夫氏:「まず考えられない。そういうものは食べないですね。彼らが主食にしているものは、基本は魚。たまにカモ」
小菅氏によると、オジロワシは基本的に魚を食べ、人を襲う危険性はないということです。ただ水辺にいるカモがたまに捕食される時があるということです。
小菅さんは、オジロワシが札幌市内にいることは、良いことだと言います。
オジロワシが札幌市内にいるということは…
小菅正夫氏:「オジロワシが北海道に居続けるということは、それだけ北海道の自然が豊かということなんです」
札幌に生息するオジロワシの姿…つまり、それは札幌にも豊かな自然環境が残っている証拠だといいます。
小菅正夫氏:「オジロワシがいることを、周りにいる人たちが誇りに思ってほしい。そして、ぜひ遠くから見守ってほしい」
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September 12, 2020 at 08:00AM
https://www.fnn.jp/articles/-/84127
市街地の川で"大きな鳥"を発見…羽広げると2メートル 3年前から住み着く生き物の正体は「天然記念物」 - FNNプライムオンライン
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