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Monday, July 20, 2020

鳥になった気分で大空を飛び回る - 徳島新聞

写真を拡大 ふだん見ることのできない視点からの景色が楽しめる。

VANスカイスポーツ
森永年さん(67・香川県出身、三好市在住)

写真を拡大 森永年校長(右)と息子でインストラクターの啓太さん(33)。

「鳥みたいに飛んでみたいって、一度は思ったことあるでしょう?」。そう楽し気に話すのはVANスカイスポーツ校長の森永年さん。ここで体験できるのは空を自由に飛び回りながら、吉野川中流域の大自然や街々を遥か眼下に一望できるスカイスポーツ、パラグライダーだ。

 初心者に人気のプラン「どきどきタンデム体験コース」に申し込んだら、当日はまずクラブハウスに集合。その日のフライトコースや天候などのコンディションの説明を受けて、離陸地点に向かう。標高1000mの水の丸(東みよし町)と標高500mの高山(三好市三野町)から飛ぶコースがあり、天候や風の強さによってポイントが決まる。タンデムパイロットライセンスを持つインストラクターとの2人でのフライトが始まる。パラシュートなどの機材を体に装着し、スタート地点からジョギング程度の速さで走り始めると、どんどんキャノピー(翼の部分)に空気が入り広がる。それに合わせて体が浮き上がり離陸。上昇気流を利用して上へ上へと昇っていく。上空では風の向きに合わせて操縦が必要だが、インストラクターがコントロールしてくれるので初心者でも安心して空の散歩を楽しめる。

 VANスカイスポーツでは、初心者の次なるステップとして、ライセンスの発行も行う。一人前のパイロットライセンス証を得るためにはまず、インストラクターによる無線誘導のもとで2つのライセンスを得ることが必要。それがパイロットライセンス証の受験資格となり、試験に合格すると一人でフライトできるようになる。

 森校長にこの道に進んだ経緯を尋ねると、「ハタチくらいの頃は、若くてエネルギーがとにかく有り余ってて、毎日仲間と『何する〜?』って話してた。何か夢中になれるものを見つけたかったんよ。そんな中で見つけたのがハンググライダーだった」とお茶目に話しだす。ハンググライダーの機体は三角形に組み立てられたアルミ製の骨組みに、風を受ける布を張ったもの。その下にベルトでぶら下がり、大空に繰り出す。「自分もやってみよう」と思い、どこでできるのか、どこで飛び方を教えてもらえるのかを調べた。インターネットも普及していない時代、探し出すのに2、3年かかった。大阪でやっと見つけたものの、その教え方は「とりあえず感覚でやってみて」という感じ。当時まだ普及にはほど遠いハンググライダー。フライト方法を定めた教本のようなものはなく、自分で乗るうちに上手く操縦する感覚を掴んでいった。

 パラグライダーを知ったのはその後のこと。女性が軽々と乗りこなす姿に「こんなに簡単に飛べるの!?」と驚いた。ハンググライダーは装備が重かったり操縦に力が必要であったが、パラグライダーは体力に関係なくお年寄りにも女性にも楽しんでもらえるスカイスポーツだと思った。これから性能が上がって誰でもたやすく飛べるようになればなるほど、きちんとしたフライト方法を学び、伝えていかなければならないと考えた。

 自分が好きなこのスポーツを仕事にできないかとVANスカイスポーツを立ち上げたのは30年前。ハンググライダーやパラグライダーが体験できる事業は目新しく、注目を集めた。雑誌やイエローページでお客さんを集めた。

 15年前には徳島県三好市にクラブハウスを建てた。風の方向や強さに左右されるスポーツをするのに、好条件の場所だったからだ。山が東西に伸びているので安定した風が吹き、1年を通して操縦しやすい。また、吉野川沿いには着陸できるポイントがたくさんある。校長の息子さんでインストラクターの森啓太さんは「スカイスポーツスポットとして代表的な南アルプスの山々に並ぶくらいの恵まれている環境ですよ」と胸を張る。空気が澄んでいる日は、淡路島や瀬戸内海まで見通せるほどの絶景がご褒美となる。

 年々機材は進化を遂げ、それに伴って操縦方法が変化していき教え方も変わってきたという。森校長の口癖は「1%のデンジャラスと99%の安全」。デンジャラスという言葉には、冒険的で予測できないからこそ面白いという意味が込められている。

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