ミャンマー人は敬虔(けいけん)な仏教徒が多く、現世でどれだけ徳を積むかを重視する。その多寡で来世の運命が決まるとされるからだ。僧侶への食事の寄進が一般的だが、金を払って籠の中の鳥を逃がす習慣もある。「徳を金で買う」と言えなくもないが、市民の間に深く浸透している。
最大都市ヤンゴンの中華街近くの寺院。周辺では午前3時ごろから「卸売業者」が鳥を運んでくる。「大きい籠に100羽、小さい方は50羽いるよ」。アウン・ジョーさんは「逃がし屋」の仕事に就いて20年のベテランだ。
鳥は籠にぎゅうぎゅうに押し込められており、1羽、1000チャット(約75円)で逃がすことができる。林で木々の間に網を張り、餌を仕掛け「一網打尽」にするという。
ただ逃がすために捕まえ、さらに金を取るのは徳を積む行為と正反対に見える。尋ねると「実際に捕る人は徳を積めない。私は違う」と抗弁された。近くにいた同業のタン・ウィさんも「悪いのは捕まえる人」。自身は「今度インドの仏跡を回るから問題ない」のだそうだ。
本当に徳を積めるかどうかはともかく、習慣は市民に根付き、来世だけでなく現世での幸運を祈ることも。長く続いた軍事政権時代には、当時民主化運動を主導し自宅軟禁下にあったアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の解放を願い、逃がす人が多かったという。
タクシー運転手のアウン・ピューさんは交通安全祈願のため、ほぼ毎日アウン・ジョーさんの所に立ち寄っている。「空を飛ぶ鳥はぶつからないから」。受け取った1羽を宙にほうると、すっきりした表情で車に乗り込んだ。(ヤンゴン 共同)
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February 20, 2020 at 03:00AM
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放生用「籠の鳥」を金で買う ミャンマー市民の間に浸透 - SankeiBiz
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