広島菊池涼介内野手が8年連続8度目のゴールデングラブ賞を受賞した。今季は二塁手ではプロ野球史上初のシーズン無失策を記録。両リーグ最多得票となる283票で、セ・リーグ二塁手の最多受賞記録を更新した。都内で行われた授賞式に参加し「毎回毎回、めちゃくちゃうれしい」と満面の笑みを浮かべた。

「三井ゴールデン・グラブ賞」を受賞し、トロフィーを持つ菊池涼(撮影・狩俣裕三)
「三井ゴールデン・グラブ賞」を受賞し、トロフィーを持つ菊池涼(撮影・狩俣裕三)

守備を支える相棒には強いこだわりを持つ。グラブは「感覚が狂うのが嫌」という理由で、毎年使うのは1つだけ。特に人さし指の部分の感覚を大事にしている。「グラブトスは、人さし指ではじいている。その軸がないと、強いトスができないので」。また薬指部分の外側には「GOD SPEED」と刺しゅうを施す。「スピード重視。どんな形であれ一塁手まで3・5秒以内に投げなければアウトにならない」。細部へのこだわりが、名プレー連発につながっている。

グラブトスを披露する広島菊池涼介
グラブトスを披露する広島菊池涼介

リーグ最多でもある球団受賞記録は山本浩二の10度。あと2に迫り「厳しいね」とニヤリ。「やっている以上はずっと取りたい。でも、そんなに甘い賞ではない。『アイツしかいなかったな…』と言ってもらえるプレーヤーになっていたい。常に全力でこれからも頑張ります」。鉄壁の守備で、今後もカープを支えていく。【古財稜明】