映画監督のヒチコックは幼い頃、父親に言われて警察に手紙を届けたところ、それを読んだ警察官に、いきなり留置場に閉じ込められた。５分ほどして扉が開いて、「いたずらするとこうなる」と言われた
▼恐らく父親の差し金だったのだろう。今なら人権問題だが、当の本人は映画で恐怖を描くようになった原体験と捉えていた。作品に訳も分からぬまま警察に連行されたり、追いかけられたりする人が度々登場するのもこの経験によるものか
▼代表作「鳥」では、郊外の集落に大量の鳥が押し寄せ、人々を襲う。家の中に逃げても屋根を壊し入ってくる。なぜ襲ってくるのかは最後まで明かされない。理由が分からないとより恐怖心が強まるのを、身をもって知っていたからだろう
▼福島市が、中心市街地に群れているムクドリやカラスに対し、３日がかりの撃退作戦を展開した。ロケット花火や爆竹で大きな音を出すなどした結果、１万羽程度いた鳥が最終日には約３００羽まで減ったという
▼ふん害や鳴き声による騒音が減ったのは何より。ただ、鳥たちは理由も分からず、だいぶ怖い思いをしたのではないか。「こういう訳でどうかご協力を」と、話し合う術（すべ）があればいいのだが。
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September 24, 2020 at 06:39AM
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【９月24日付編集日記】鳥：編集日記：福島民友新聞社 みんゆうNet - 福島民友
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