2次情報をうのみにしない慎重さが生存に有利か、ムネアカゴジュウカラ
北米を訪れたら、スズメの仲間のアメリカコガラやムネアカゴジュウカラの明るい歌声を耳にすることがあるだろう。だが、そのさえずりに歌詞がついていることをご存じだろうか。
ギャラリー:「あ、撮られた!」 自動撮影された無防備な動物たち 写真18点
「言語学者からは怒られるかもしれませんが、言葉と言ってもいいでしょう」と米モンタナ大学の生態学者エリック・グリーン氏は話す。
実際、アメリカコガラは約50種の特徴的な声を使い分け、「危険!」「ごはんちょうだい!」「恋人募集中!」などといった大事なメッセージを伝えている。
グリーン氏の研究チームは以前の研究で、ムネアカゴジュウカラ(以下、ゴジュウカラ)がアメリカコガラの警告音に耳をそばだて、近くにいる仲間にそれを「リツイート」する習性があることを発見した。これこそリアルなツイッターだと、グリーン氏は笑う。
そして今回、グリーン氏らはまたも興味深い研究結果を発表した。まともな記者なら誰でも、ニュースの発表前に事実の裏取りをするように、ゴジュウカラはアメリカコガラの警告音を一般的な警告としてリツイートはするが、元の警告に含まれた捕食者に関するより詳しい情報に関しては、自分で確認するまで声に出さないということがわかったのだ。この研究は、20年1月27日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。
動物たちの情報のやり取りについてはこれまでも研究が進められてきたが、今回の論文によってさらに理解が深まる。例えば、鳥たちの警告音を聞けば、その地域にどのくらいの数の捕食者がいるかを推測できたり、その地域に人が入らなくても生態系の状態を調べたりできそうだ。
「ディー」の数が多いほど危険
鳥類は、種ごとに独自の「言語」を持っているが、なかには文化や地理的な境界を越えて伝わる鳴き声というのがある。たとえば、「シーッ」という音は、鳥や小さな哺乳類が共通して発する、危険を知らせる鳴き声だ。
アメリカコガラは、捕食者の存在を知らせる警告音を頻繁に発する。アメリカコガラの英名「Chickadee(チカディー)」は、すぐ近くに不審な何かを察知したときに発する「チカディーディーディーディー」という鳴き声にちなんでつけられた。「ディー」の数が多ければ多いほど、危険な捕食者であることを意味する。
チカディーという鳴き声は、シーッとは少し意味が異なる。「命がけで逃げろ!」というよりは、「命がけで鳴け!」という意味に近い。他の鳥たちを刺激して、フクロウやタカといった潜在的捕食者を集団で威嚇するよう呼び掛けているのだ。この行動は「擬行」または「モビング」と呼ばれる。
グリーン氏によれば、「黒板を爪でひっかいたような、とても耳障りな鳴き声です」という。
今回の実験を行うため、グリーン氏らはモンタナ州ミズーラの近郊で60カ所、ワシントン州マザマの近郊で3カ所、いずれも野生のゴジュウカラが集団で生息している近くにスピーカーを置いた。そして、ゴジュウカラにとって非常に危険なスズメフクロウの鳴き声、それほど危険ではないアメリカワシミミズクの鳴き声、比較のためゴジュウカラには全く脅威とならない鳥の鳴き声を録音したものを再生した。
次に、スズメフクロウとアメリカワシミミズクを発見したときのアメリカコガラの警告音を再生した。そして、これらの再生音に反応したゴジュウカラの鳴き声を録音した。アメリカコガラの警告音を聞いたときの反応と、捕食者の鳴き声を直接聞いた時の反応に違いがあるかどうかを調べるためだ。
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January 29, 2020 at 03:08PM
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