2019年12月10日05時38分
アメリカンフットボールの全日本大学選手権決勝、第74回甲子園ボウル(15日、甲子園球場)で、関学大の鳥内秀晃監督(61)が学生の公式戦では最後の指揮を執る。今年2月に今季限りでの退任を表明。チームを11度の甲子園ボウル制覇に導いた名将は「今年一番のゲームができるよう準備したい」と意気込む。
関学大の学生時代はDB(ディフェンスバック)やキッカーとして活躍し、4年連続で甲子園ボウルに出場。だが、いずれも日大に敗れた。卒業後は指導者の道に進み、1992年に母校の監督に就任。28年目の今でも「ここ(甲子園)まで来たら負けられない」と闘志を燃やす。現役時代に味わった辛酸を糧に、常勝チームを築き上げた。
こわもてにも見える風貌でも、語り口は軽妙な関西弁。時折ユーモアを交える。アメフットを通じた人間形成が指導の基軸だ。選手との対話を重んじて毎年実施する個人面談では「どうなんねん」と問いかける。そこから具体的な目標を立て、自ら行動するように促す。
甲子園ボウルで最多29度の栄冠を誇る名門の指揮官は、勝利至上主義に偏重したような体育会の体質を嫌う。「主役はあくまで選手やから」と、教え子に主体性を求める。昨年5月、日大との定期戦で起きた相手の悪質タックル問題では、スポーツマンシップの重要性を重ねて強調した。
西日本代表の関学大は昨年に続き東日本代表の早大と対戦する。集大成の大一番へ、「今年の4年生が決めた目標の学生日本一を達成できるように手伝いたい。それだけ」。節目となる30度目の頂点を、ひたすらにらむ。
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December 10, 2019 at 03:38AM
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鳥内監督、甲子園ボウルで有終の美飾るか 関学大の名将、今季で勇退―アメフット - 時事通信ニュース
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